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「開業場所」は非常に重要!テナント開業という選択肢もある

「病院の開業」というと、「地元の住宅街に土地を買い、そこで開業する」などの風景を思い描く人も多いかと思われます。ただ実際には「テナント開業」という選択肢もあります。
ここではこの「テナント開業」に焦点をあてつつ、「場所選びの大切さ」についても触れていきます。

ビルやショッピングモールにクリニックを開く~テナント開業について

まずは、テナント開業のメリットとデメリットについて見ていきましょう。

【テナント開業のメリット】

テナント開業とは、「ビルやショッピングモールなどに、(クリニックを)開く方法」をいいます。つまり、すでに出来上がっている建物のなかにクリニックを開業するわけです。

このような形式を取るテナント開業は、一から土地や建物を購入して作っていかなければならない開業形態に比べて、初期投資が非常に少なくなります。病院はその形態上、、機材の購入などの費用がかかるため、科にもよりますが、開業資金が高くなりがちです。しかしテナント開業を利用すれば、少なくとも「土地建物を手に入れるための費用」は大きく抑えることができます。

また、建物を維持メンテナンスする必要もありません。移転をしたり閉業したりするときにも負担が少ないといえます。さらにテナント開業の場合、「ショッピング帰りに寄れるから、ここの病院にしよう」「最寄り駅からアクセスしやすい場所にあるから、今まで使っていた病院ではなくここに通おう」という人が出てくる可能性が高いというメリットもあります。

【テナント開業のデメリット】

もっとも、テナント開業にもデメリットはあります。
そのなかでも非常に大きいのが、「テナント開業をした場合は、ずっとスペース使用料が発生し続ける」という点です。立地が良い場所であればあるほど賃料は高く設定されがちですが、だからといって立地が悪いところに開業してしまえば患者さんが訪れる確率が低くなります。加えて、「借りる」というかたちでテナント開業をした場合、たとえ何年賃料を払い続けようとも、それが「自分のもの」になることはありません。

「自分の理想のデザインの病院を作りたい」「美容外科であるため、外見上のデザインも凝りたい」「『ここで受診したい』と思われるようなファサードの病院を作りたい」と考える人にとっても、テナント開業はマイナスの選択肢となります。テナント開業の場合、ビルやショッピングセンターの外見を変えることはできないからです。

また、医院内のデザインに制限が出ることもありますし、入れられる医療器材にも制限が課せられることもあります。

テナント開業か、住宅地での開業か

上では「テナント開業」について取り上げてきましたが、新しく土地建物を購入して開業する場合は、「ローンが終われば、その土地建物が自分の資産となる」「運営にかかるコストが比較的安い」「競合が少ない傾向にある」というメリットがあります。
そして「アクセスの悪さが問題で顧客が掴みにくい」「認知されるまでに時間がかかる」などのデメリットがあります。

つまり、テナント開業にも、新しく土地や建物を購入して住宅地などで開業することにも、メリットもあればデメリットもあるわけです。

「テナント開業か、それとも土地建物を購入しての開業か」という問いに、明確な正解はありません。開業資金として使えるお金はどれくらいか、自分のスタンスにはどちらが向いているのかを吟味して選び分けていくとよいでしょう。

株式会社メディカルコンサルティングでは、テナント開業を含めて、「クリニックの開業に関わる土地選び」のご相談をお引き受けしています。お気軽にご相談ください。