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ミニマム経営という選択肢

子供を診察する医師

クリニックを新しく開業しようとするとき、「大きなクリニックにしたい」と考える先生もいるかと思われます。しかし、現在はあえて「ミニマム経営」という選択肢をとる人も多く見られます。

ミニマム経営とは何か、ミニマム経営のデメリットについて

ミニマム経営は、「スモールビジネス」と似た意味で使われる言葉です。これは文字通り「小規模経営」「小さなビジネス」といった意味で使われる言葉であり、

・自己資金額0あるいは少額での開業

・クリニック経営に関わるスタッフの数が少ない

・使用できる部屋が少なかったり、狭かったりする

・開業時間が短いもしくは開業している日が少ない

などの特徴を持っています。

ミニマム経営はその特性上、業務が属人化してしまう恐れが高い開業形態です。「スタッフの1人が辞めたら、その人がこなしていた仕事をだれもできなくなってしまった」という状況に陥ることがあります。また、体調不良などで休まれた場合、クリニックの運営自体が上手くいかなくなることもあります。

さらに、スペースの都合から、患者様が増えたとしてもなかなか予約を受け付けにくくなるというデメリットもあります。そのため、ミニマム経営ではないクリニックと比べて、売上高に限界があるという欠点があります。

加えて、融資面などで冷遇されやすいという問題点もあります。ミニマム経営の場合は「資金を得るための力が低い」と判断されることも多いため、不測の事態に陥ったときに融資を求めても、融資が受けにくい状況にあります。

ミニマム経営にはメリットも多い

ミニマム経営を行っている医師

上ではミニマム経営のデメリットについて述べてきましたが、ミニマム経営にはメリットも多くあります。まず、もっとも大きなメリットとして挙げられるのは、「リスクが少ない」という点が挙げられます。

一般的なクリニックの開業には、5000万円~1億円近くかかるといわれていますが、ミニマム経営の場合は1500万円以下に抑えられることもありますし、自己資金0で開業できることすらあります。

「リスクを負うことは怖い」「多額の借金を抱えること自体にストレスを覚える」という人にとっては、ミニマム経営は非常に適した選択肢です。万が一クリニックを閉じることになっても、金銭的な負債が残りにくいのもミニマム経営のメリットです。

また、ミニマム経営はライフワークバランスを考えるうえでも非常に重要な選択肢となります。

ミニマム経営の場合は、一般的に、働く時間が短く、プライベートの時間を大切にできるとされています。そのため、「子育てと両立したい」と考える先生方にとっては、非常に選びやすい方法だといえます。なかには、「子育て期間中のみ、時間的余裕が取りやすいミニマム経営を行う」という選択肢をとる人もいます。

ミニマム経営は一般的なクリニックに比べて、「困ったときの資金融資」が受けにくいというデメリットがあります。しかしミニマム経営はそもそもランニングコストがそれほどかさみませんし、来院してくれる患者様の数などによっては一般的なクリニック経営よりも利益が上がりやすくなるというメリットもあります。

スタッフの数の少なさは不安材料となりますが、その分「大多数の人と関わることで起こる人間関係のトラブル」が起こりにくく、発案~意思決定までの時間を短くすることができるのもミニマム経営のメリットです。

ミニマム経営には、ミニマム経営にしかないメリットがあります。「大きなクリニックをたてればよい」というわけでは決してないため、状況に応じて、ミニマム経営の選択肢を考えてみてください。

私たちメディカルコンサルティングは、「ミニマム経営にするか、否か」の疑問も含めて、先生方の「どうしよう、どうすればよい?」に寄り添っていきます。

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