
4年近くの移行期間を経て、2024年12月2日に以前のかたちでの新規発行が停止され、そしてついに2025年12月1日にその使用が停止されました。現在はマイナンバーカードを利用した保険証(以下、「マイナ保険証」の表記に統一する)を基本とする診療に移り変わりました。
ただ、医療機関に受診する人のなかには、マイナ保険証を持っていない人もいます。そのような人に対して、医療機関はどのように対応していけばよいのでしょうか。
窓口での声かけや案内をするのが第一段階
厚生労働省では、「2024年12月以降に、マイナ保険証以外で受診をした人に対してはマイナ保険証の作成を窓口で声かけを行い、案内をするように」と医療機関に対して通達を出していました。
2025年12月以降はマイナ保険証に移行したのですが、クリニックを訪れる患者様のなかには、マイナ保険証を持っていない人もいます。
そのような人には、まず「持っていない」の意味を聞く必要があります。
「すでに発行済みで、持っているが、家に忘れてきてしまった」という場合は、原則10割負担として、同月にマイナ保険証を持参してもらい、その際に返金手続きをする旨を伝えます。
ただ、クリニックによっては、「今月内にまたマイナ保険証を持ってきてもらえるようなら、窓口で今払ってもらう金額も1割~3割(※保険適用後の金額)で構わない」と案内しているケースもあります。このあたりは個々のクリニックによって、対応は異なるでしょう。
マイナ保険証を持っていない人には、資格確認書の提示を求める

問題は、「マイナ保険証自体を持っていない」という場合です。
ご高齢である・障がいを持っているなどの事情があり、マイナ保険証に切り替えられていない人に対しては、医療保険者(全国健康保険協会や国民健康保険組合などに代表される保険の運営主体のこと)から資格確認書が交付されているはずです。この資格確認書は申請不要で交付されるうえ、再申請の必要もないため、原則としてマイナ保険証を持っていない人でもこの資格確認書は持っているはずです。そのため、「マイナ保険証を持っていない」と言われた場合は、資格確認書の提示を求めましょう。
なお、「資格確認書も持っていない、届いていない」と言われた場合は、その方に市町村などに問い合わせるように促します。そのうえで、本人を確認できる書類(免許証)などの提示を求めます。また、旧保険証を持参している場合は、その提示も促しましょう。
マイナ保険証および資格確認書の確認ができない場合は、原則として自費(10割負担)となることを説明し、受診料をもらい受けるようにします。
なお日本では健康保険は強制加入となるため、原則として保険証・資格確認書を持っていない人はいないはずです。なお、切り替えなどの空白期間にあたった人に対しては、10割の支払いを求めることになるため、その旨を説明する必要があります。
マイナ保険証への切り替えは、4年間をかけて実施されたものです。
しかしご高齢の方などにとってはなじみが薄く、窓口でも「持っていない」「忘れた」「やり方が分からない」と言われる可能性は十分に考えられます。
そのようなことを言われたときにも慌てずに対応できるよう、前もって、スタッフの間で、説明のマニュアルを作っておきましょう。また、個々人での対応に違いがみられると大きな混乱が生じるため、必ずクリニックのなかで対応を統一しておく必要があります。
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