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出入り業者との付き合い方~クリニックの経営者として考えなければならないこと

営業との付き合い方

クリニックを経営していると、スタッフや患者様以外にも接しなければならない相手が出てきます。そのうちのひとつが、「出入り業者」です。

ここでは、クリニックの経営者として、出入り業者とどう付き合うかについて考えていきます。

開業後前はとにかく忙しい、開業後はある程度落ち着く

出入り業者とのやりとりがもっとも頻繁になるのは、「開業計画を始動して、クリニックを実際に開業するまで」です。

たとえば内装工事業者などは、開業後でも建物にトラブルがあったり、定期的な審査をお願いしたりする場合はやりとりすることもあるものの、原則として建物の引き渡し後にはやりとりをする回数が大きく減ります。

また、保険会社についても、何度も営業をしてくるところもないわけではありませんが、基本的には契約成立後はトラブルや見直しがなければやりとりをする回数は減るでしょう。

クリニックにとって欠かすことのできない取引相手である医療機器メーカーの場合も、基本的には一度購入してしまえば、連絡をするのは買い替え・トラブルが起きたときだけになります(リース契約の場合はまた少し異なります)。

ただ、そのなかでも長くやり取りが続く相手がいます。

それが「MS」「MR」です。
MSとMRは似た領域に属する職種であり、両方とも医薬品の販売に関わる営業職です。

ただし、MSの場合は医薬品の価格決定権を持っていて、医薬品を安定して供給し続けることをメイン業務としています。対してMRの方は医薬品関係の情報を伝えることをメインとする業務であり、医薬品の価格決定権は持っていません。

MS・MRとの付き合いは、ほかの出入り業者とは違い、クリニックを経営していく限りずっと付き合いが続いていくものです。

そのため、良好な関係を築いていく必要があります。

出入り業者との良好な関係を築くために必要なこと

出入り業者との良好な関係

MS・MRを始めとする出入り業者とクリニックの経営者は、まず「金銭的なやり取りを基本として、関係性を築いていく立場である」という理解が必要です。

出入り業者に対して一方的に損を被らせるような付き合いをしていると取引を断られるなどのリスクがありますし、逆に経営者が相手の出してきた見積もりを唯々諾々と受け入れる関係ではクリニックの経営が上手くいかなくなります。

・初めてやり取りするときは、複数の業者にあたる

基本的には、初めて取引をする場合は、どこか一か所だけに絞らず、複数の業者にあたるようにします。これによって相手が出してくる金額が適当なものかわかりますし、相見積もりをとることで価格交渉もしやすくなります。

この時点で、明らかに相場から外れた高い価格を提示してきた業者は切るようしましょう。

・営業担当との相性も重要

取引をするうえでは、営業担当との相性も重要です。「クリニック側から細かい希望を出すので、それに対して応えられる担当者を求めている」という先生と、「忙しいので、相手から積極的に提案してほしい」という先生では、相性のよい担当者が異なります。

また、担当者が決まった場合は、その担当者の性質や営業スタイルを理解したうえでやりとりをしていくと無駄がありません。

・ドライな判断と同じくらい、モチベーションをアップさせるような働きかけが重要

上でも述べたように、出入り業者とクリニックは、基本的には「金銭的なやりとりを土台とする」関係性です。

そのため、「自院にとっては負担だが、担当者のことを考えて、不要な物も購入しよう」と考える必要はありません。たとえ関係性を築いた担当者であっても、時にはドライに判断する場も必要です。

ただ、相手も人間ですから、心象の良い相手にはより良い仕事をしたいと考えるのはごく当然のことです。たとえば、「冬に向けてインフルエンザワクチンを仕入れたいが、希望数が入らない可能性がある」という場合は、夏場あたりに積極的にやり取りをして、相手の営業成績が上がるようにしておくなどの工夫で納品不足を避けられることもあります。

また、複数のクリニックを運営している場合は、一度に大量に購入することで単価を抑えるなどの工夫も有効です。

「出入り業者との付き合い方」は、クリニックの経営を左右するもののうちのひとつです。
私たち株式会社メディカルコンサルティングでは、このような「付き合い方」の助言も行っています。

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