美容クリニックは、ほかのクリニックと異なり、「SNSの運用」が非常に大きな意味を持ちます。
ここでは「美容クリニックとSNS」を取り上げ、その運用やメリット・デメリットについて解説していきます。

美容クリニックではSNSの運用が重要になる
美容クリニックにおいて、「宣伝」は非常に重要な意味を持ちます。
なぜなら美容クリニックは、「生きるために必要不可欠とまでは言えない医療を」「自費診療で」提供している機関だからです。そのため、患者様(潜在的な患者様も含む)は、「どこでも同じ金額、どこでも同じ内容」の保険診療のクリニックを選ぶときとは異なり、よりこだわりを持って口コミなども考慮したうえで自身にぴったりの美容クリニックを選ぼうとします。
きれいになるために足を運ぶ場所であるからこそ、クリニックのイメージも大切にしますし、自分の顔・体を任せるに足る医師を選ぼうとします。
このようなことから、美容クリニックではほかのクリニック以上に、「執刀する医師のキャラクター性」「自院の個性を押し出したSNS運用」を行うところが多いといえます。顔写真を公開して、自分のプライベートもさしはさみながらSNSを運用している医師も多く、クリニック自体はもちろん、医師自身にファンをつけようと考えて運用しているところも多いといえます。また美容クリニックの場合、医師のルックスなどもひとつの宣伝材料となるので、それを意識した写真を掲載しているところもよく見られます。
SNSを運用するためのスタッフを雇うところもある

ただこのように、「医師のルックスやプライベート、スタンスを打ち出すSNS」「自院の個性を押し出したSNS運用」は、諸刃の刃でもあります。個人としてした発言で炎上し、それによってクリニックの運営自体に悪影響が及んでしまったケースもあります。美容クリニックのSNSの運用者は、医療充実者としての倫理観はもとより、患者様にとって良いイメージを抱かれる存在でなければならないため、このような炎上騒ぎは非常に大きなマイナスとなります。
たとえその医師の発言が「個人の発言である」「美容クリニックを代表する発言ではない」としたとしても、受け取り手側はそう捉えないからです。
こういった事態に陥ることを避けるためには、SNSを運用するためのスタッフを雇うのもひとつの手です。求人媒体などでは自院のSNS運用スタッフの募集をしているところも多く、専門スキルのある人にこれらの依頼を委託しているところもあります。
「医師の個性が出にくくなる」という意味ではマイナスもありますが、安定した運用・ブレのない運用を考えるのであれば、このような方法をとるのもひとつの手です。
美容クリニックだからこそ気を付けたいそれ以外のこと

美容クリニックのSNSを運用するうえで大切なこととして、「医師本人や美容クリニックのキャラクター性が分かる投稿をすること」「炎上しないような投稿を心掛けること」を取り上げました。
それ以外にも、注意点として、「医療広告ガイドラインを意識すること」が挙げられます。SNSにおいても医療広告ガイドラインは適用されますから、これに反することは投稿してはいけません。たとえばビフォアアフター写真の取り扱いには注意が必要ですし、ビフォアアフター写真の取り扱いにも注意が必要です。
また、「個人のアカウントと、クリニックのアカウントを持っている」という場合は、切り替えミスには注意が必要です。このような人為的なミスは「起きないように」と気を付けていたとしても、ほんの一瞬の気のゆるみで起きてしまうものです。そのため、基本的には「自院のSNSへの投稿は、営業時間内に、事務所のパソコンからのみ行う」などのようにしておいた方がよいでしょう。
現在社会は発信者側と受け取り手側の距離が著しく近く、またたった一度の発言で企業イメージが大きく損なわれることも多いといえます。しかもスクショができるため、一度してしまった発言は、削除しようとも本当の意味で「消える」ことはありません。だからこそ、最新の注意を払ったSNS運用が大切です。
弊社メディカルコンサルティングでは、SNSの運用を含めて、貴院の運営のお手伝いをしています。