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医師とライフイベント、採用担当者がアプローチすべき方向

医師は非常に忙しい職業です。一部の職場を除けば残業もありますし、急な呼び出しもあります。そのため、ワークライフバランスが取りにくい仕事だといえます。この「ワークライフバランスの取りにくさ」から、転職を考える医師も多くいます。このような医師に対して、採用担当者はどのような角度からアプローチをしていくべきなのでしょうか。

「仕事と家庭を両立できていない」と答えた層は全体の20パーセント

医師438人を対象として、「キャリア形成と家庭を両立できるか?」という問いを投げかけたアンケートでは、医師のうちの20パーセント程度が「できていない」と答えています。
また、「どちらともいえない」が20パーセントを占めています。
なお、「できている」と答えた層からは、「配偶者が協力的」「配偶者がほとんどの家事を担っていて、子どもは独立している」「職場の人材配置が良い」「職場の環境が良い」などの声が上がっています。

これは非常に興味深いデータです。
たしかに「過半数の医師が、仕事と家庭を両立できている」と読むこともできますが、見方を変えれば「パートナーの理解・協力があること」あるいは「働きやすい職場であること」が医師のワークライフバランス成立のための前提となっているともいえるからです。

また同データでは、「仕事と家庭の両立のために転職を考えたことはあるか」の設問もあり、そこでは約23パーセントが「イエス」としています。
さらに、「家庭が理由でキャリア形成に影響があると感じるか」については、実に44パーセント近くが「ある」と答えており、これは「ない」の約29パーセントを大きく上回ります。
ちなみにこの傾向は、女性医師の場合はより顕著となります。

出典:キャリアデザインラボ「子育て世代が苦悩…医師のワークライフバランス―医師のキャリアと家事育児(後編)」
https://career-lab.m3.com/categories/know_how/series/investigation/articles/611

採用担当者がアプローチすべき角度とは?

このようなデータを踏まえたうえで、「それでは採用担当者は、転職を希望する医師に対してどのようにアプローチしていくべきか」を考えていきましょう。

1.転職希望者の希望を聞き出す
まずは転職希望者の希望を聞き出しましょう。今回取り上げたようにワークライフバランスは転職において重要なキーワードになることはたしかですが、医師の転職希望の理由はこれだけではありません。たとえば「年収アップ」を唯一の目的とする人もいるでしょうし、「今は独身。独身の間にできるだけキャリアを積んでおきたいので、キャリア形成に有利な職場を探している」という人もいることでしょう。

2.ワークライフバランスが取りやすい職場を探す
1の段階で「ワークライフバランスがとりやすい職場を探している」「休暇が多く、残業が少ない職場に移りたい」などのような希望が述べられたのならば、その希望に合う職場を探します。たとえば美容医療系クリニックなどは残業も少なく、ワークライフバランスが取りやすいことでしょう。

3.アピールポイントを考えていく
医師免許はそれだけで強力な武器となりますが、それでも、「より転職先に好まれるアピール方法」を模索することは重要です。
転職希望者の医師としっかり話し合い、その人のアピールポイントを引き出していきましょう。キャリアを棚卸ししてまとめることはもちろんですが、「本人が気づいていない成果」「本人があまり意識していない経歴」などを引き出していくのも採用担当者の技術です。

医師は、非常に多忙な職業です。それを踏まえたうえで、「その人が考えるワークライフバランスとはどのようなものか」「その人の希望が叶えられる職場はどこか」「その人のアピールポイントはどこか」を洗い出していくことが、採用担当者には求められます。医師の採用についてお困りの場合は、弊社がお力になりますので、お気軽にご相談ください。